新しいつながりLab

社員の「自ら発信する力」を育てるコミュニケーション場づくり

Tags: 主体性, コミュニケーション, 組織開発, 風土改革, 場づくり

はじめに:指示待ちから「自ら発信する組織」へ

多くの企業で、従業員の主体性や自律的なアイデア創出が課題となっています。「指示されなければ動かない」「意見を求められても沈黙してしまう」といった状況は、組織全体の成長を鈍化させ、新しいアイデアが生まれにくい風土を生み出します。特に、経験豊富なベテラン社員と新しい価値観を持つ若手社員の間で、発信のスタイルや機会に対する認識が異なると、この課題はより複雑になります。

こうした課題を解決するためには、単に「もっと発言しよう」と呼びかけるだけでなく、社員が安心して、そして積極的に「自ら発信する」ことができるようなコミュニケーションの「場」と「仕組み」を意図的に設計することが不可欠です。

本稿では、「新しいつながりLab」のコンセプトに基づき、社員の主体的な発信を促し、組織全体の活性化につなげるためのコミュニケーション場づくりの考え方と、具体的な施策のヒント、導入・運用のポイントをご紹介します。

主体的な発信を妨げる組織のコミュニケーション風土とは

社員が自ら発信することを躊躇する背景には、様々な要因が考えられます。

これらの風土は、意図せずとも社員の口を重くし、主体的な発信の芽を摘んでしまう可能性があります。

主体的な発信を引き出すコミュニケーションの「場」と「仕組み」

では、どのようにすれば社員が「自ら発信したい」と思える組織に変えていけるのでしょうか。鍵となるのは、安心できる環境で、多様な発信のスタイルを許容し、かつ発信された情報が組織にとって価値を持つことを実感できる「場」と「仕組み」を提供することです。

具体的なアプローチとしては、以下のようなものが考えられます。

1. アイデアや意見を「誰もが」「気軽に」出せる場

2. 成功や失敗、ナレッジを「共有する」場

3. 「越境」を通じて新たな視点や関係性を生む場

施策導入・運用のポイントと費用対効果

これらの施策を単発で終わらせず、主体的な発信が根付く文化とするためには、以下のポイントに留意が必要です。

まとめ:主体的な発信が組織を強くする

社員の主体的な発信は、組織内の多様な知を結集し、変化への適応力やイノベーション創出能力を高める源泉となります。そのためには、単に発言を促すだけでなく、社員が安心して、ポジティブに、そして自分の発信が価値を持つことを実感できる「場」と「仕組み」を、組織として意図的に設計し、運用していくことが不可欠です。

ご紹介した施策は、決して特別なものではなく、多くの組織で導入可能なアプローチです。まずは自社の課題に最もフィットすると思われる小さな一歩から試してみてはいかがでしょうか。地道な取り組みの積み重ねが、指示待ちではなく「自ら考え、発信し、行動する」強い組織文化を育んでいくはずです。

この記事が、貴社におけるコミュニケーション場づくりの取り組みの一助となれば幸いです。